2025.10.21
商業登記における代表印
先日、当事務所のHPからお問合せを頂いたお客様から、一般社団法人の役員変更の登記の依頼を受けました。
その一般社団法人は理事会設置会社でした。理事会設置会社ということは代表理事の選定については定款で別段の定めがない限り、理事会で選定することになります。
そこで法務局に提出するための理事会の議事録を作成しました。
通常の理事会の議事録であれば、出席理事・出席監事には記名押印をする必要がありますが、ここで要求されるハンコは認印でもかまいません。
ところが、代表者を選定した際の理事会の議事録には、出席理事・出席監事が実印を押印して印鑑証明書を添付しなければなりません。(一般社団法人等登記規則3条・商業登記規則61条6項3号)
これは、社会的に責任を負う法人の代表者の選定には信憑性が求められることから要求されているのだと思います。原則として代表者の住所が登記事項になっていることも同様の理由だと思います。
ところが、変更前の代表理事が理事会に出席していて、登記所に提出している印鑑を押印した場合には、代表者を選定した理事会の議事録の出席理事・出席監事の押印は認印でも可能です。(一般社団法人等登記規則3条・商業登記規則61条6項但書)
注意点は、変更前の代表理事が理事または監事として、理事会に出席する義務がある場合の話だということです。
変更前の代表理事が定時社員総会で理事に再任されず、監事にも選任されていなければ、その後の理事会に出席して登記所に提出している印鑑を押しても何の意味もないことになります。
定時社員総会で引退したばかりの元代表理事が、ご意見番として直後の理事会に出席した際には注意を要することになります。
これらの印鑑の取扱いについては、株式会社でも同様となります。
理事会・取締役会における記名押印は注意が必要です。








